Seasonal Scenes

19981010

金木犀とハゼの自然な関係?

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 花の香りや、季節の風につられてムズムズと何かをしたくなる事って、誰でも1つぐらいはあるのではないでしょうか?
 例えば、桜のつぼみがやんわりと膨らんでくる頃の暖かい風に吹かれると、なんだかお酒が飲みたくなる!?(お酒は何時でも旨いかもしれませんが...)とか、夏が過ぎて空気が軽くなってくると、無性に御輿をかつぎたくなるとか・・・?etc

 私の場合は、【金木犀の香りが漂ってくると、無性にハゼを釣りたくなる!】なのです。子供の頃の経験を通して刷り込まれた習慣ですが、季節ごとの“自然”のメッセージに呼応して“自然”と遊びたくなってしまう・・・おつなものだと思っています。

 さて、当のハゼ釣りですが歴史は古く? まぁ当然江戸時代の人も釣っていたようで、釣ったハゼを日干しにしてお正月のお節料理の昆布巻きにしたりしたようです。 

 一般的に夏から秋にかけて河口周辺で釣ることが出来るこの魚を「マハゼ」と呼びます。警戒心が無くどん欲な性質なので比較的簡単な釣りができます、皆さんも2・3回はやったことがあるのではないでしょうか?

 釣り場所は月島辺りが有名なようですが、私達は自転車で20分ほどで行くことが出来る隅田川に行きます。今年は度重なる大型台風の上陸で上流からの大水にハゼが流されてしまって、あまりパッとしなかったようですが、10月になってようやくハゼも戻ってきたようです。

 仕掛けも実に簡単で右図のようなものが釣具屋さんにセットになって売っていますから、それとゴカイとか青イソメ等の餌とともに買って川に向かいます。

 はりを飲み込まれやすいので、予備のはりを買っていった方が良いかもしれません。

 仕掛けをセットして餌を付けて川に投げ入れます。時間帯が良ければすぐにでもピクピクっという手応えが感じられるはずです。

 釣り上げられてしまったハゼは、透明感がある体とヒレをピッと張って不服そうな表情をしています。ハゼ科の魚はみんなそうですが、よくよく顔を見ると愛嬌があって可愛いものです。

 今年は手頃な大きさの魚が釣れたので江戸時代の人に習って食べてみることにしました。昔に比べればきれいになったとはいえ隅田川の水はグレーで変な臭いがします。毒物が話題になる昨今、こんな所の魚を食べるなんて....とも思ったのですが、今更もう遅い!

 ということで、いさぎよく天麩羅にしてみました。隅田川の水とは違って、臭みが無くあっさりとした美味しい白身の天麩羅になりました。

 ハゼ釣りはこれから11月の後半にかけて最後のシーズンを迎えます。大きさもだんだん大きくなって面白い釣りが出来ます。秋空の下ご家族で出かけてみては如何でしょうか?

 ちなみに、【第6回 隅田川観察会 ハゼ釣り大会】が11月22日(日)に開催されます。
 お問い合わせは:台東区役所環境保全課
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